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フジテレビで不定期に放送されており、オムニバス形式で、ちょっと不思議な話や怖い話を紹介するこの番組。まず注目したいのは、豪華な主演俳優でしょう。
ちなみに秋に放送される特別編では、広瀬すずさんや大竹しのぶさんの出演が発表されています。過去には木村拓哉さんをはじめとするSMAPのメンバーが出演した作品もありますし、有村架純さんや竹内結子さん西島秀俊さん、窪田正孝さん、深田恭子さんなどの大スターが参加した作品もあります。
内容も実に様々。最後のネタバレで、思わずうなってしまうような謎解きタイプのものもあれば、背筋が凍るような本当に怖いものもありますし、くすっと笑えて泣けるような感動ものもあります。
しかも事前に情報を仕入れていない限り、どのようなタイプの話なのか想像がつきませんので、見始めてみてから、予想外の展開に驚かされることもしばしば。
最近の作品で特に印象に残ったのは、2020年に放送された杏さん主演の「燃えない親父」という作品ですね。あり得ない展開自体は決して笑いごとで済まされるものではないのですが、オタオタし混乱する家族たちの掛け合いが絶妙で、なんだか癒された作品でした。絶対に観てみて損は無いと思います。
ただ、たまにロシアンルーレット的に、本当に怖くてトイレに行けなくなるような話が含まれているので、その手の話が苦手な方は心して観た方がいいかもしれません。

この番組は毎回1話完結の奇妙なショートストーリーのドラマ番組ですが、どの話もとてもよく脚本ができており、毎回楽しく見ています。
題名のとおり「奇妙」な話で構成されていますが、一言で「奇妙」といってもそのジャンルは様々で、ホラータッチの内容から、SF、感動もの、恋愛、コメディなど様々な物語を毎回楽しむことができます。
どのジャンルも共通しているのは、現実では体験しないようなとても奇妙で不思議なストーリーであることです。どのストーリーも起承転結がしっかりと描かれており、最後のオチがどうなるのかいつも楽しみにして見ています。
1話完結で1回の放送で複数の話が放送されるので、一つ一つのストーリーの放送時間も短いのですが、その中でとても上手に話を展開させていて分かりやすくて面白いです。
また、ストーリーの良さ以外でも、この番組は俳優陣が豪華で、その時々の若手からベテランまでの旬の俳優が登場するので、彼らの演技を見るのもとても楽しいです。
好きな話はなかなか絞れないですがファンの間でも有名な「ズンドコベロンチョ」という話はすごく面白くて大好きです。ストーリーテラーはずっとタモリさんが担当されており、タモリさんの独特の語りを聞くのも楽しみの一つです。これからも楽しみにして見たいです。

あくまで奇妙な物語なのでホラーが苦手な方でも観ることができる程よいドキドキ感やトリックのある作品もあります。直接的な恐怖より少し考えるとすごく怖くなる作品も多数なので、怖がりの私でも毎回楽しみにしています。
もう30年ほど続いているオープニング曲には恐怖心を煽られますが、コメディタッチの作品もあるので拍子抜けしてしまい、クスリとなることもしばしば…。少し視線を変えてみることで、より一層奇妙さが増すのも魅力です。
過去の作品には今では有名な脚本家の方たちの作品もあるようなので、これから活躍されるであろう新人脚本家さんの作品もあるのかな？と応援している気持ちで見たりしています。
キャストもこの俳優さんがこんな役を？と思わせる意外性も楽しめます。
原作のある作品があるので、今まで読んだことのない作家さんの本を読むきっかけにもなりました。
タイトルも個性的で面白いものが多いです。
中でも印象的なのは佐々木希さん主演の『美人税』で同じ女性として見ていて、こんな政策が通ったら誰も得しないよな…美人は優越感を持ちながらも高い税金を支払い。不美人はただただ嫌な思いをするだけという内容ですが、最後に大どんでん返しもありました。

タモリさんの語りでお馴染みのこのシリーズですが、子供の頃からちょっと怖くて不気味で好きでした。心霊番組のように怖すぎてトラウマになるようなものではなく、タイトルの通り奇妙という言葉がぴったりの物語がたくさんあります。
ちょっとコアですが私が一番好きなのは「夜汽車の男」という作品です。これは今は亡き大杉漣さん演じる男性が奇妙な電車の中でお弁当に舌鼓を打つというシンプルなものです。
18年前の作品にも関わらずファンの間ではかなり人気があります。これを見た当時私はまだ小学校低学年でしたが、おじさんがお弁当を食べているだけなのに吸い付かれるように画面に釘付けでした。心の声が面白くて給食中みんなで真似をしたのを思い出します。
最近（2020年）放送のものでいうと伊藤英明さんが主演の「3つの願い」というのが気に入りました。ランプの魔人に願いを叶えてもらうと聞けばあのファンタジーなお話を想像しますが、そんな可愛いものではありません。
ここもファンの期待を裏切らない奇妙な展開になっていきます。子供が見ても不思議で、大人が見てもくだらないとは思わない、年代問わずいつの間にかその世界観に吸い込まれてしまう奇妙な物語だと思います。

世にも奇妙な物語は現実には起きそうもないような出来事を扱っているものの、100％起きないとは断言できないと思える妙なリアルさが魅力だと思います。
全体的にそういう雰囲気で作られている作品が多く、フィクションなんだけど、自分の身にこれと同じことが起きたら？みたいなことを考えてしまいます。
過去に放送された中で言えば、「連載小説」というものが非常に印象に残っています。
これは小説家の主人公がネタに困っていたところ、自分の家の向かいのマンションの一室で不審な動きをする男がいて、その男をネタに小説を書こうと思いつく話です。
そして、小説家はその男の家の中に忍び込み、かなりヤバイ奴だと確信すると、電話をかけて悪事を促すような言葉をかけていくのです。
小説家の行動がどんどんエスカレートしていく様が非常に面白く、結末がどうなるのだろう？というワクワク感が非常にありました。
自分の小説を面白くさせるために、なんでもやるような姿が象徴的であり、これが世にも奇妙な物語の真骨頂だなと思える作品でした。
見ている方としても、その辺でよした方がいいのでは？と思えるような状況でしたが、泥沼にハマっていく主人公が滑稽にも見えて、そこは特に印象に残ったのです。