中国ドラマ「瓔珞（エイラク）」の動画が1話から無料で視聴できる配信サービス

皇帝からの寵愛と世継ぎ争いをめぐって、陰謀に次ぐ陰謀、惨殺・自害と内容はけっこう陰険です。でも、ついつい見てしまうのは紫禁城の後宮がとても美しいから。建物、調度品、庭、そして妃たち。
中でも私の一押しは高貴妃。本当に性格悪いけど、美人です。皇帝の前で最期の舞を披露するシーンは圧巻の美しさ。主人公の瓔珞は好みが分かれる思いますが、首のラインがとてもきれいで三白眼がちな目が神秘的。
そして、衣装も毎回楽しみでした。瓔珞が繍坊の出だけあって、多くの衣装には精巧な刺繍が施されていて、色合いも控えめで薄明るい室内でのシーンはまるで絵画のようです。清朝のドラマをいくつか観ていますが、色彩がこんなにデリケートなものは初めてのような気がします。
でも、妃たちの嫉妬は毒々しい・・・このコントラストが強烈でした。仲間だと思っていたら、裏切られる展開が続くので、一体どうやって瓔珞がピンチをきりぬけるのか、目が離せなかったです。
瓔珞も決して清廉潔白な主人公ではなく、ちょっとずるい女性。でも、したたかさと純粋さが入り混じっていて、皇帝や傳桓、袁春望は瓔珞に魅了されてしまうんですよね。女性の視点から見ても、生き方がぶれていない瓔珞、結構好きです。
そして、ぎすぎすした紫禁城を和ませるのが皇帝おつきの大監・李玉。ドラえもんを思わせる風貌ですね。皇太后も一癖も二癖もあるけど、おばあちゃんキャラでいい味をだしていました。今思えば伏線が多いドラマなので、もう一度ゆっくり観たい！と思う作品です。

瓔珞の臨機応変な対応力が１話から発揮されていて、新人女官試験で吉祥を助けるために蓮の花で靴跡を残すエピソードはすごく印象的です。
吉祥の指を踏んだ令嬢にオチもあったから特に記憶に残りました。指を傷つけられた吉祥が刺繍の試験に手間取っているのも助けましたし、瓔珞の果敢な行動力には驚きます。
瓔珞が女官になったのは、姉の瓔寧が病死ではないと気付いたから探りに来たといのも彼女らしいというか。自分の心を曲げない強さを感じます。宮廷の権謀術数に飛びこんでいく瓔珞の、気丈な振舞いがみどころです。
そして何気ない場面が絵画のように美しいのも心に残ります。衣装の淡い色彩に鮮やかな刺繍が見事で、今のシーンはもっとアップで見たかったなと何度思ったことか。髪飾りの精緻な花や、扇子に施された刺繍もつい目が追ってしまいます。小道具の良さが随所に散りばめられているので、話の筋を忘れそうになることもありました。
傅恒の心の行方や、姉の仇を探す瓔珞の心の動き。乾隆帝と瓔珞の間に育まれるものなど、色々と目が離せません。愛憎が渦巻く宮廷ドラマですが、オープニングの曲調が気の抜ける感じでスルメのような良さがあります。オープニングの最後に二人で映るシンプルな映像、あの向かい合ったシルエットもすごく好きですね。