ドラマ「獣になれない私たち」の動画が1話から無料で視聴できる配信サービス

社会に揉まれ、いろいろな事で苦しみながらも生きている現代人は、登場人物の中で共感できる人が必ずいると思います。会社だったり、家族だったり、恋人だったり、程度の差こそあれ、みんな必ずモヤモヤしたものを抱えていますよね。
絶対悪っていうわけでもなく、悪のように見える人にも、そうならざるを得ない事情があったりするし。自分自身も誰かに悪いことをしてしまう事もあるし。なんとなく誤魔化してやり過ごしたりしている事も沢山あったりするし。そんな事を考えさせられました。
最初、ガッキーが可哀そう過ぎて、見ていて苦しくなったのですが、そこを乗り越えていく姿をぜひ見て欲しいです。特にラストシーンは大好き。ガッキーの選択した道を見届けて欲しいです。生きる元気がもらえるかも。
近所のクラフトビールバーでのシーンが沢山あるのですが、ビールがとっても美味しそう！毎回、様々な珍しい種類のビールを飲んでいるのです。見た後、必ずビールが飲みたくなってヤバかった。
ガッキーの会社の社長が、ワンマンで人使いが荒くて困ったものなんですが、こういう人結構いそうでリアリティあります。
伊藤沙莉さん演じる会社の後輩も、すごくいい味出てました。助演女優賞をあげたい位。伊藤沙莉さんは、迷惑だけど憎めない脇役をやらせたらぴかイチだと思う！
ガッキーの恋人の母親役の田中美佐子さんも良かった。この親世代も、気楽なようでいて、家庭でのいろいろな事を背負っています。それを上手く演じていたと思う。
何より、田中圭さんと松田龍平さんは、間違いなく魅力的だし、素敵な俳優さんの演技をじっくりと楽しめるドラマでした。

これまで見てきた新垣結衣さんの新たな一面が見られたような気がしました。ドラマが全体的に大人でアンニュイな雰囲気が漂っており、「気になる」「面白い」という気持ちを抱くよりは「実際大人の世界ではこういうことがあるよね」と共感が持てるOLさんがたくさんいるのではないかと思える内容でした。
元恋人との関係や友達以上恋人未満の関係から抜け出せない、大人ならではの事情がよく表現されており、見ているだけで主人公である新垣結衣に感情移入してしまいます。
ドラマの内容もそうですが、映像の撮影がオシャレな雰囲気をより一層強めていたように思えます。新垣結衣さんのファッションや使われていた建物、行きつけのバーなどもとてもオシャレで、こういう「大人な生活」に憧れた人も多いのではないでしょうか。
松田さんとの行方が気になる展開になっていますが、大人にはこういう関係もあるのだ、と若い子は納得しがたく思ったかもしれませんし、恋愛を重ねてきた大人は懐かしんで見た人もいるかもしれません。
最後まで結末が読めない展開で、終わり方も個人の解釈の部分が大きい感じもしましたが、私の意見としては続編は不要で、個人の解釈でその後どうなったか想像するのが楽しみになるドラマです。

クラフトビールのバーで繰り広げられる会話やその後の人間関係の進展が面白いです。
ビールが飲みたくなります。
バーがある雑司が谷の神社近辺の風情も、大人の雰囲気が出ていて素敵です。
ガッキーも松田龍平さんがメインキャストですが、その二人をとりまく、菊地凛子さん、田中圭さん、黒木華さん、ガッキーの勤め先の人達（特に上司の山内圭哉さんがめちゃくちゃ破天荒で面白い）もとてもいいです！
一線で働く女性（特に契約社）には、ガッキーのような立場はすごく共感できると思います。
上司な圧やダメダメ社員ら、、恋愛も思うように行かず、、、よく分かります。。
菊地凛子さんのポジティブなキャラは、なんだか元気がもらえます。
黒木華さんは今までにないキャラなので、ギャップも面白いです。
ドラマ全体としては、キャピキャピ感やドキドキ感はあまりありませんが、いい意味で夜に落ち着いた気持ちで観れるドラマです。
やはり毎回クラフトビールを飲みに行くのがキーになっているので、力を入れずに夜ゆったり観れるんだと思います。
話が進むにつれて、それぞれの本音や過去に対しての引きずりなどが分かってきます。人間のリアルさがよく表現されているドラマです。

人の良さから”NO”と言えず何でも一人で背負ってしまいがちな、新垣結衣さん演じる昌。昌に対しても物事をズバズバ言う、仕事に闇を抱えている恒星。この2人が織りなすラブストーリーです。
昌はブラック企業に勤めていて、圧の強い社長の下で尻に敷かれながらも仕事をこなす姿がこのドラマを観返した時の私の状況と重なりました。仕事をして生きていくことの辛さに激しく共感しました。
昌が発した、「私たち、誰の人生を生きてきたんだろうね。」というセリフにはハッとしました。後からじわじわ心にしみこんできて、私の考えの背中を押してくれた言葉でもあります。
昌や恒星を取り巻く周りの人たちはろくでもない人ばかりだけれど、最後には人間らしくていいな、と思えました。ラブストーリーとしても大好きですが、仕事で疲れた時や、自分の人生がわからなくなったときにまた観返したい作品です。
また、何といっても、二人が出会った場所でもあるビアバー”5tap”のクラフトビールがとてつもなく美味しそうなのです。実際、この作品を見て私自身もクラフトビールにはまってしまいました。テーマソングであるあいみょんさんの「今夜このまま」も、ドラマの雰囲気にマッチしていてとても好きです。

空飛ぶ広報室、逃げるは恥だが役に立つと言った作品の脚本を手掛け、新垣結衣さんの魅力を引き出してきた、野木亜紀子さんによる、オリジナルのドラマです。
あちこちにいい顔をして自分の気持ちに嘘をついて過ごしてしまう秘めた晶の葛藤を、新垣結衣さんがためいきひとつで見事に表現していたのが印象的でした。
今の世の中、晶ほどではなくても、みんなどこか無理をして、自分をごまかして過ごしている人が多いのではないでしょうか。
そんな視聴者の気持ちにすっと入ってくるセリフが多かったように思います。
ベタですが、第１話での、松田龍平さん演じる根元恒星の「バカになれたら楽なのにね」というセリフには心を打たれました。
あのセリフに出会ってから、人間関係に悩むのをやめ、複雑なことは考えず、バカになろうと心がけています。
野木亜紀子さんが書くセリフは、心に染みるものが本当に多く、大好きです。
また、菊地凛子さん演じる橘呉羽の自由奔放な生き様に対し、うらやましさを感じましたが、呉羽の心の奥に眠る傷みに気がついたときには、胸がぎゅっとつかまれるような思いがしました。
放送当時、重すぎて観ていられない、と言ったクチコミもインターネット上では散見されましたが、私にとっては、明日はこうやってがんばろう、と思える、元気をくれる作品でした。